
「実践ビジネス英語」活用のコツ解説
先日記事でNHK語学講座の「実践ビジネス英語」が「社会人のビジネス書としても最適」という話をしました。
ある意味、勉強法や学習法などは全く語らずに(^^;
→NHK語学講座「実践ビジネス英語」は最強のビジネス書である。
ということで、今回は実践ビジネス英語を使って英語力がアップする学習方法をしっかりと解説してみたいと思います。
もちろん、今回紹介する方法が最善というわけではなく、英語力と一言で言ってもレベルは人それぞれバラバラですし、苦手分野も人それぞれだと思います。
(TOEICで同じ700点でも、リーディングで高得点を取れている人もいれば、リスニングが得意な人もいますからね。)
なので、基本的には自分のレベルや好みに合わせた学習方法・トレーニング方法があります、当然。
そんな中で、私なりの効率的な学習方法をある程度のレベル別で解説してみたいと思います。
それでは行ってみましょう!
レベル別勉強法
中学英語や高校1年生レベルの英文法や英単語が怪しい方
主にTOEIC400点未満の方という感じになりますでしょうかね。
いきなり結論ですが。
英語の基礎もあやふやという方は、そもそも実践ビジネス英語を始めるべきでないと思います(^^;
もちろん、難しい英語に取り組もうとする姿勢は非常に素晴らしいです。
しかし、自身のレベルに合っていない学習方法をするのは、英語上達という意味で効率がすごく悪いです。
(全く意味が無いことはないですが・・・。)
例えば、ワンセンテンスごとに英文法書や辞書で調べながら読み進められないようでは、たった一文を読み解くのにあまりにも時間がかかります。
また、基礎ができていない状態で、難しい構文や英単語をたくさん頭に入れていってもなかなか知識が定着しません。
そうなってくると、苦行を続けている割に学習効果が全然実感できず、講座を聞き続けることが苦痛になってしまいます。
このブログでは何度も言っているように(NHK語学講座の講師さんたちもおっしゃっていますが)、英語学習は何よりも「続けること」が非常に重要です。
目指すレベル(英語ペラペラになりたいとか)によっては、3年とか5年とか言う単位で学習を続ける必要があったりもします。
(国内にいながらにしての英語のマスターというのは、予想以上に気が長い話なんです^^;)
そういう意味でも、無理やり高負荷な勉強をして途中で投げ出したくなっちゃうくらいなら、ちゃんと自分のレベルに合った講座からスタートすべきです。
そして、そのほうが上達への近道になります。
まさに、「急がば回れ」そのものですね(^^;
ということで、NHK語学講座「基礎英語1・2・3」や「高校生からはじめる現代英語」や「おとなの基礎英語(テレビ講座)」あたりからスタートがおすすめですね。
(個人的にはテレビ講座よりもラジオ講座のほうが身につくと思います。)
または、スマホアプリなどを利用して基礎英語力をつけることも可能です。
こちら辺りの記事をご参考にしてください。
・大人のやり直し英語・新年の抱負をものにする英単語アプリ3選
・大人のやり直し英語・スタートダッシュを決める英文法アプリ4選
基礎英語ができている方(TOEIC500〜600点以上くらい)
目安としては、中学英語〜高校1,2年生程度の英単語力・英文法はちゃんと理解していて、英語のリーディングやリスニングトレーニングを多少やっている(やってきた)方という感じですかね。
TOEICでいうと500点〜600点台くらい。
(同じTOEICの点数だったとしても人によって英語力が違ったりしますよね(^^; ということで、一概に言ってしまうのは難しいので、あくまでも目安程度に。)
実践ビジネス英語の講座中、ビニエット(英文スクリプト)が講座のはじめに一回と重要英単語解説後に一回の計二回流れるのだけど、おそらく二回ともほとんど理解できない感じじゃないかと思います。(予習していなければ)
知っている単語が続くと、たまにいくつかのセンテンスが理解できる程度だと思います。
(講座内のリスニングでは理解率20%以下かな。)
「なんとなく文章全体として言いたいことはわかった気がするかも・・・。」みたいな感じ。
こういう方は、基本的に実践ビジネス英語はチャレンジのための講座と捉えるといいかと思います。
特に、多くの方は「リスニング」が早すぎてついていけないと思いますので、リスニングトレーニングとしては「耳慣らし程度」に軽く捉えて、「リーディングトレーニング教材として使うのがおすすめ」です。
このレベルの方が効率的に実践ビジネス英語で英語力を上げる勉強の仕方は以下のような感じになるかと思います。
・予習の仕方
1.テキストの重要英単語を調べて確認しておく。
2.ビニエットをさらっと読んで意味を掴んでおく。
(先に意味を掴んでおくことで15分間のレッスンをリスニングトレーニングにすることができる。逆に予習をしていないと、講座を受けても全くちんぷんかんぷんで、15分間無駄に過ごすことになりがち・・・。)
・講座の受け方
基本的には、テキストを見ながら講座を受けますが、ビニエットのリスニング時はできる限りテキストを見ずに音に集中します。
・復習の仕方
本文を読みながら分からない単語はもう一度確認しましょう。
重要英単語についても、テキストに載っている意味だけでなく、ネットや辞書アプリなどを利用して他にどんな意味があるのかだけでも眺めておく。(いろんな意味を知ることでどういう雰囲気の英単語なのかがわかる。)
英文法的に分からないところもチェックして、英文法書やインターネットなどで確認しておく。
ちゃんと文意を理解しながら最低3回は読む(できれば日を分けて読めるとベター)。
こうやって講座でナチュラルスピードの英語に耳を慣らしながら、復習でリーディング力をコツコツ鍛えていくことで、リスニング・リーディング含めて英語力がしっかりと上がっていくと思います(^^)
各単語の音が聞き取れても、文になると意味が分からない場合はそもそも「リーディング力不足」ですからね(^^;
まずはリーディング力をしっかりつけておきましょう。
また、実践ビジネス英語の学習法で人気なのが「ビニエット暗記」や「シャドーイング」ですが、これらを行うには若干早いかもしれません(ちょっと難易度高め)。
ということで、このレベル範囲の方は、リスニング対策教材として使うにはまだ難易度が高いと思いますけど、メインをリーディング教材として使ってサブでリスニング教材として使うと効率的かと思います。
NHK語学講座を併用するのであれば、ラジオ英会話や入門ビジネス英語をメインにしつつ、ステップアップのための副教材として利用がおすすめですね。
英語学習中級者(TOEIC700〜800点台くらい)
この教材のメイン対象者さんだと思います。
リスニング的にもリーディング的にも、少々歯ごたえはあるけど決して「聞き取れない、何言っているのか分からない」というレベルではないはずです。
各レッスン内容にもよるけど、集中してリスニングすれば講座一回目のリスニングで6〜8割くらい文意が取れるんじゃないでしょうか。
個人的には、この実践ビジネス英語というNHK語学講座は、「TOEIC700〜800点台くらいの方が、900点オーバーを目指す」のにちょうど良い教材ではないかと思っています。
このレベルの方の効果的な学習・トレーニング方法。
・予習の仕方
特に予習はいらないと思っています。
TOEICやTOEFLのリスニング対策なども考えると、「ぶっつけ本番でどれくらいリスニングできるか」をレッスンごとに試すのが良いかと思います。
もちろん英単語も事前に調べたりしないでレッスンを開始することで、知らない単語が出てきても「文脈から推測するトレーニング」になります。
・講座の受け方
基本的には、テキストを見ながら講座を受けますが、ビニエットのリスニング時はできる限りテキストを見ずに音に集中します。
・復習の仕方
1.重要単語の意味をある程度頭にいれる(語彙力アップ)。
実践ビジネス英語では、重要単語は何度も繰り返しでてくるので、一回で覚えようとしなくても思っています。
覚えられるなら覚えるに越したことはないですが、私のような暗記が苦痛な人間は無理に暗記しようとしなくてもネットや辞書アプリなので意味や例文を調べるて、「ふーん、なるほどね〜」としていたら、何回も同じ単語が出てくるうちに自然に覚えます。
2.テキストを見ながらナチュラルなリスニングスピードでリーディングする。(意味を取る)
インターネットストリーミング(アプリ)などを利用して、ビニエットを再生し、テキストを見ながらナチュラルスピードでちゃんと内容理解をしながらリーディングします。
(※ストリーミングやゴガクアプリについては本文最後に掲載。)
一回で意味が取れるなら、一回でOK。
3回聞いても意味が取れない箇所がある場合は、音声無しでしっかりと精読する(文意も文法的にも理解する)。
3.シャドーイングを行う。
シャドーイングはわかりますよね?お手本音声を再生して、そのお手本音声を真似しながら同じように発音していく英語トレーニング方法です。
(お手本音声は、インターネットストリーミング、アプリ、公式の音声販売を利用しましょう。)
まずは、「プロソディ・シャドーイング」を3〜5回行う。
回数は人によって調整が必要だけど、ある程度ちゃんと音真似出来たと自分で思えるレベルまで。
テキストなしでのシャドーイングが難しい場合は、テキストを見ながらでもOK。
(プロソディ・シャドーイングとは、英語の音に意識を集中して、音を正確聞き取ってできるだけ正確な音真似をするシャドーイング方法です。文章内容に意識はあまり向けず、「音に集中」です。)
次に「コンテンツ・シャドーイング」を3〜5回行う。
文章の意味を考えながらのシャドーイングですね。
コンテンツシャドーイングのポイントは、喋っている人の気分になりきって発話すると良いです。
英語のリズムと英会話(アウトプット)のトレーニングになります。
(コンテンツシャドーイングとは、音に集中するプロソディー・シャドーイングとは違い、文章の内容に意識を集中して行うシャドーイング。)
4.日をまたいでシャドーイングを行う。
シャドーイングは、何日か繰り返すと効果的です。
例えば、講座を聞いた当日、翌日と2回行うなど。
実践ビジネス英語は週3レッスンですので、
- 月曜日 レッスン1
- 火曜日 レッスン1,2
- 水曜日 レッスン2,3
- 木曜日 レッスン3
みたいな感じが週4プランですかね。
これだと火曜日と水曜日がしんどいので、週6プランだと・・・。
- 月曜日 レッスン1
- 火曜日 レッスン2
- 水曜日 レッスン3
- 木曜日 レッスン1
- 金曜日 レッスン2
- 土曜日 レッスン3
- 日曜日 休み
みたいな感じもアリかもしれませんね。
もっとストイックに取り組みたい方は、暗唱を目指しても良いかもです。
(結構きついかと思いますが。)
もうすぐTOEIC満点いけるかもな方
ビジネス系雑誌として楽しく読みましょう(^^)
このレベルだと、英語のニュースサイトを読んだり、アメリカのオンラインマガジンとか普段から読んでるとは思いますが、それでも実践ビジネス英語での出演者たちの会話は非常にビジネス示唆に富んでいるので、それなりにためになりますね(^^)
まとめ
なんだかんだ言って、NHK語学講座はとても利用範囲が広いです。
受験英語(入試英語)とかだと、その試験にしかでないような特殊な英文法問題などを覚えたりすることもありますよね。
しかし、NHK語学講座の英語テキストは全部が日常使いできるレベルの英語ばかりです。
しかも、実践ビジネス英語が一回で聞き取れるレベルの方でも、下位講座である英会話タイムトライアルやラジオ英会話で「へぇ〜、そういうときはこういう言うのか!」「そんなシンプルに言えるのか!?」「その言い方は嫌がられるのか〜!」という驚きや新しい発見がたくさんあります。
基本的に、高校1,2年生までレベルの英単語力・英文法力(基礎英語力)がある方でしたら、どの講座を選んでも何かしら勉強にもトレーニングにもなるという構成なのがNHK語学講座のすごいところですね。
(さすが何十年と英語教育をやってるだけのことはありますね、笑)
そして、このブログでは口を酸っぱくしていっています。
「何よりも続けることに意味がある。」
「最悪惰性だったとしても、続けていれば徐々にでも英語力は上がっていく」
と。
このように「続けること」こそが、英語上達の最高メソッドですが、NHK英語講座にはリスナーさんが続けられるような工夫がしっかりとされています。(オンラインで出席とったり、テストを受けられたり。)
高額な英語の通信講座よりも相当格安で良質なNHK語学講座を利用しない手はありません(笑)
ぜひ、一緒にがんばりましょう!
(NHKの回し者でもないですし、企業案件でもありません、笑)